こんにちは。
以前の記事↓で着物について超個人的意見をダラダラ書き込んでいたのですが・・・
まあ要するに普段着としてとことんカジュアルに(昔の庶民のように)日常に着物を取り入れたい、って話だったんですが、そうはいっても
まず着物のことについてもっと知らなきゃダメじゃないか?
というわけで、いろいろ学べそうな本を探していたわけです。
だって、私の着物の認識なんて「行事のときに着る、紐やらなんやらでやたらグルグル巻きにされて苦しい重たい衣装」程度の業界の方々から処刑されるレベルの浅さ・・・
※ちなみに、そんな認識にもかかわらず着たいと思ったのは、昔の人は毎日着てたんだから昔の普段着のように着れば本来は苦しくない、普通の衣服だったに違いないという謎の根拠のない自信があったからです。
というわけで、今回記録する本はこちら、
「着物の国のはてな」
着物に縁がないまま生きていると知らないあれこれを、著者の片野氏が初心者目線で詳しい方々に直撃取材していく本です。
これがですね、知らないのをいいことに(言い方・・)今さら尋ねちゃいけなさそうなこともガンガンいくので、着物のことを改めて知るのにうってつけです。
もしあなたが着物なんて興味がなかったとしても、普通に読み物として面白いのでぜひいちど読んでいただきたい。
現代の日本において、「着物の国」ははるか遠い
片野氏は文中において着物関連のあれやこれや、いろいろのことをまとめて「着物の国」と呼んでいます。
「色柄ものの着物に、これまた凝った色柄の帯を組み合わせるスタイルは、着物の国独特のセンスだ。これこそ洋服ファッションでは絶対に体験できないものだけれど、何をお手本にしたらいいのだろう?」
引用:着物の国のはてな
今まで着たことがない故に知らないこと、わからないことがどんどん出てきて、そのたびに「着物の国は遠い」と嘆く片野氏・・・笑
でも好奇心旺盛で、旦那さんに「スゲー柄」と言われるような大胆な柄のものを買ってみたり、友人から着物のイベントを紹介されて行って若い女性たちにもまれながら着物を眺めたりと、そのチャレンジ精神を応援したくなってくるのです。
今の着物の常識が昔からあったわけではない
着物を着るときに、「こうでなくちゃいけない」みたいな思い込みが自分の着付けを邪魔することがある。雑誌やネットで見るモデルさんはシワひとつない、ぴっしりした着付けをしている。
でも「今」のアタリマエなんて、「今」作られたものでしかない。
そう教えてくれる場面が、この本には何箇所も登場します。
着物全体の歴史から見れば、おはしょりだって最近のものです。江戸時代初期までは、対丈といっておはしょりを作らない着方をしていたんです。
引用:着物の国のはてな
だから、ほんとうはルールなんてないし、自由に着ていいんですよね。
そもそも、洋服だとどんな奇抜な格好でもなにも言われないのに、着物になったとたんあれはおかしい、こうじゃなくちゃいけない、とあれやこれや言われるのはおかしい。
読んでいると、自分の中で着物を着るためのハードルが下がっていくのが わかりますよ。
ところで、著者の片野氏、本の中で「お太鼓結びのデザインが理解不能」「なぜ額縁みたいな、ランドセルみたいなものを背負わなければならないのか」とバッサリ(笑)
そんな正直に言っていいのか!でも初心者ならではのこういう疑問を載せてくれておもしろいのです。
片野氏がこのお太鼓結び問題にどう立ち向かったのか、ぜひ本を読んで確かめてください。
さあ、着物の国を旅しよう
せっかく着物の国の民族に生まれたのだから、この小国をもっと旅してみませんか?
別に着物を着なくたって、なにか発見があるかもしれません。